更新日:平成25年6月17日/掲載日:平成25年5月19日
日本で初めて行われた国政選挙は、明治23年(1890)の第1回衆議院議員選挙です。
明治維新以降、欧米諸国の制度を採り入れ、急速に近代国家を目指して専制的な政治を行った明治政府に対し、明治10年(1877)代、国民の自由や権利を主張し国会の開設を要求する自由民権運動が全国に広がりました。これを受けて明治14年(1881)、政府は憲法制定と国会開設を約束、同22年(1889)に大日本帝国憲法が発布され、議会制度が確立しました。初の国政選挙はこれに伴って行われたものです。以来今日に至るまで、選挙は国民が政治に参加する大切な機会として、幾多の変遷を経ながらも、その役割を果たしてきました。
本展では、自由民権運動の時代から第1回衆議院議員選挙に至るまでの岩手の状況をたどるとともに、明治大正期の岩手の選挙の中から、特に激戦となった明治35年(1902)と大正13年(1924)の衆議院議員選挙を取り上げ、所蔵資料で紹介します。
郷土の歴史や先人の業績について理解を深めながら、私たち国民の意思を政治に反映する重要な場である選挙について、再認識するきっかけとなれば幸いです。