更新日:平成26年4月7日/掲載日:平成26年3月18日
黒船来航にはじまる幕末の動乱から戊辰戦争を経て、迎えた明治時代。それまでの幕藩体制を廃して誕生した新政府は、天皇を中心とした中央集権国家の確立を図り、急速に欧米諸国の制度・文化を導入し、富国強兵の実現を目指しました。
この大変革により、大名たちは先祖代々受け継いだ地位と領地を失います。盛岡藩主であった南部家は、戊辰戦争で新政府軍に敵対したため、藩主の地位を失うとともに、「賊軍」として新時代を生きることを余儀なくされました。世の中の価値観やシステムが根底から覆され、近代日本の基礎が形作られていった激動の時代を、元「お殿様」はどう生き抜いたのでしょうか。
本展では、明治期の南部家当主である、利恭(としゆき・最後の盛岡藩主)、利祥(としなが・軍人)、利淳(としあつ・文化人)の業績を概説するとともに、関わりの深い旧家臣との交流を紹介します。時代の転換期を生きた様々な人間模様を追いながら、郷土の歴史や先人の業績について理解を深めていただければ幸いです。