掲載日:平成29年4月16日
1841年にアメリカの小説家ポーが発表した『モルグ街の殺人』が、世界初のミステリーと言われています。日本には、明治中期頃から海外のミステリーが翻訳・翻案の形でもたらされ、やがて日本人による創作ミステリーが書かれるようになりました。大正末~昭和初期に日本のミステリーを確立した江戸川乱歩やそれに続いた横溝正史、戦後、社会派という新ジャンルを切り開いた松本清張など、多彩な作家陣により、日本のミステリーは進化し続けてきました。こうした中で岩手県からは、銭形平次の生みの親・野村胡堂をはじめとして、数多くのミステリー作家が誕生し、現在も活躍しています。
本展では、日本のミステリー小説の歴史を概説するとともに、岩手ゆかりのミステリー作家とその作品を、所蔵資料で紹介します。幅広い読者の人気を得て、発展し多様化し続けているミステリー小説の歩みを知るとともに、郷土ゆかりの作家の作品に触れる機会となれば幸いです。
高橋克彦原作「オボエテイル」(126分)