更新日:平成29年10月8日/掲載日:平成29年6月18日
東洋史学の大家であり、岩手の郷土史研究の基礎を築いた太田孝太郎は、明治14年(1881)盛岡に生まれました。盛岡銀行、岩手日報社等の取締役を務め、近代岩手の経済界の中心として活躍する傍ら、東洋史学、中でも古印・金石文の研究者として多くの業績を残しました。また私たち岩手県民にとって特に身近な業績として、盛岡藩関連の資料を幅広く収集・刊行し、岩手における郷土史研究の端緒を開いたことが挙げられます。
彼が収集した資料の一部は、岩手県立図書館に寄贈され、その志とともに今日まで受け継がれてきました。当館は、この太田孝太郎旧蔵書をはじめとする、郷土の資料と文化を県民の皆様と共有し、後世に引き継ぐ拠点としての役割を今後も果たしてまいりたいと思います。
本展では、今年没後50年という節目の年を迎えた太田孝太郎の足跡をたどるとともに、当館所蔵の旧蔵書等を紹介します。その多彩な業績を知るとともに、彼が守り伝えた郷土の歴史に触れる機会となれば幸いです。
企画展「郷土史家 太田孝太郎~没後50年~」を担当者が解説します。時間までに、アイーナ4階 岩手県立図書館 企画展示コーナーまでお集まりください。