更新日:平成30年10月13日/掲載日:平成30年6月23日
今から100年前の大正7年(1918)9月、日本初の本格的政党内閣である原敬内閣が成立しました。
原敬は安政3年(1856)盛岡藩の家老の家に生まれました。原の少年時代に戊辰戦争が勃発、盛岡藩は旧幕府側に付き、敗れて「賊軍」の烙印を押されます。原を含む盛岡藩出身者は逆境の中で新時代を生きることになりました。上京し苦学した原は新聞記者や外務官僚等を経て、明治33年(1900)立憲政友会の創設に参画、政界入りを果たします。党幹部として活躍するとともに、逓信大臣、内務大臣等を歴任し、大正3年(1914)政友会総裁に就任、卓越した政治力を発揮し、同7年(1918)内閣総理大臣となりました。
戊辰戦争の勝者による藩閥政治が支配的だった明治・大正期に、敗者側の「賊軍」出身で、爵位を持たない初めての首相として「平民宰相」と呼ばれた原敬。本展では、彼の生涯を、政治家・首相としての業績を中心に辿ります。併せてその原点である原家の歴史と、生涯想いを寄せ続けた故郷・岩手への尽力についても紹介します。郷土を代表する先人の業績に、改めて触れる機会となれば幸いです。