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更新日:平成27年2月17日
催し物ヒント集No.1でご紹介した「読んでミッション」開催時に、解答用紙の裏面を活用して子どもたち自身のおすすめ本を募集しました。その結果を夏休み期間に展示したのが始まりです。
夏休み期間中も募集を行い、その結果を秋に(読書週間に合わせて)展示しました。その後同様に、冬(岩手の読書週間に合わせて)、春(こどもの読書週間に合わせて)と、通年で開催を重ねました。
図書館に来てくれる子どもたちがどんな本を実際に面白いと感じているのか私たちスタッフが知ること、そして子どもたち自身に図書館および読書活動を楽しんでもらうことが目的です。
応募用紙をそのまま展示するので、利用目的や利用方法を明示しておくことが大切です。
このときは、応募箱のところに表示を出しました。
2ヶ月かけて子どもたちから募った応募用紙を、それぞれの季節に合わせてレイアウトしたものを壁面に貼り、そこにみんなのおすすめ本を展示しました。
おすすめ本のラインナップは、えほん・読み物・そして知識の本まで、バラエティーに富んだものになりました。みんな大好き「かいけつゾロリ」シリーズや、「動物と話せる少女リリアーネ」シリーズは毎回のように入り、通常のテーマ展示ではあまり取り上げないようなダジャレの本などもありましたが、基本図書と呼ばれるような「ぐりとぐら」や、郷土の偉人・宮沢賢治の著作、書庫に下げていた古い本もありました。展示本が全て貸出になることもしばしばあったため、シリーズ本を補充したり、予約を促す表示を出すなどの対応をしました。
意外だったのは、図書館にとって繁忙期である夏休み期間とそれ以外の開催期間とで、来館者数にはかなりの差があるにもかかわらず、応募数の差がほとんどなかったことです。この企画自体は、時期を問わないものであることが分かりました。
当初は、子どもたちから募った応募用紙をそのまま貼っていましたが、回を重ねる中で少しずつ手を加えました。例えば、みんなが書いてくれた応募用紙の余白に、スタッフがコメントを書き込むようにしたところ、見学で図書館を訪れた小学生たちに喜ばれ、先生から「こういうお返事は、本当に子どもが喜ぶんですよ」というお話を伺い、その後は継続して行うようにしました。
その後、少しでも子どもたちの興味を引くために、展示装飾の一部を天井から吊るす、応募用紙を2種類に増やしてカラフルにしてみるなど工夫していきました。
同年代の子どもたちが書いたおすすめ本に触発されたのか、開催期間中は毎日のように応募箱に応募用紙が投函されていました。
中には、保護者の方が代筆してくださったものや、可愛らしい絵が紙いっぱいに描かれているものなど、私達スタッフも毎日ワクワクしながら確認しました。まだ覚えたての字で一生懸命に書いてくれた応募用紙は、時には解読(?)が必要なときもありましたが、分かったときの喜びも大きいものでした。
本を読み慣れている子どもたちは、その本のどこがどんな風におすすめなのかしっかり書いてくれており、本の内容をしっかりと読み取る、自分で読書する力が育っていることを感じさせてくれました。