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掲載日:令和4年6月6日
更新日:令和4年6月19日
毎年必ずといってよいほど尋ねられる、夏休みの自由研究や読書感想文についてのお問い合わせ。そんな夏休みの課題を、楽しみながら進んで取り組める方法はないかと考えた企画です。自由研究については、各々に適した研究テーマや参考資料をさがす目安になる「自由研究タイプ診断」というイエスノーシートを作成し、「自由研究タイプ診断マップ」(配架図)と共に掲示。読書感想文は、だれでも感想文が書きやすくなる「読書感想文すらすら書ける!書き出しシート」を配布しました。
子供たちからのレファレンスの傾向などをもとに、当館独自のイエスノータイプ診断を作成しました。
質問は「家の中にいるより外に出たい」「新しい発見よりもすでに知っていることをもっと深くさぐりたい」など、様々なものがあります。参加者が「自由研究タイプ診断」の質問に、「はい・いいえ」で答えていくことで、「研究者タイプ」や「歴史大好きタイプ」など8つのタイプに診断されます。
当初は日本十進分類法ごとに、9分類のみを抜かした9つのグループ分けにしようとしたのですが、きっちりタイプを分けるのは難しくやむなく8つのグループになりました。
自分のタイプがわかったら、診断結果に合致する資料の書棚を「自由研究タイプ診断マップ」で確認することができます。該当するタイプにおすすめな資料の位置を、配架図に直接アルファベットで示すことで、視覚的にもわかりやすく目的の書棚へ向かえるようにしました。
「自由研究タイプ診断」「自由研究タイプ診断マップ」は、児童コーナー内に大きく掲示した他、両面印刷A4サイズで配布しました。
① 自由研究タイプ診断
[PDFファイル:234キロバイト]
② 自由研究タイプ診断マップ
スタッフお手製の「読書感想文すらすら書ける!書き出しシート」を児童コーナー内に設置、配布しました。
このシートでは、読書感想文を書くうえで必要な要素を、段落ごとに5つのマスに区切り、それぞれに書き込む手助けになる質問を添えてあります。この質問に答えるようにマスを埋めることで、自然な形で読書感想文としての大まかな体裁が取れるようになっています。更に「あらすじ」欄よりも「気になったばめん」欄を大きくしたことで、読者である子どもの感じたことを中心にした文章が書けるような工夫をおこなっています。これにより子ども自身の気持ちを書いた感想文ができると好評でした。
シートは読書感想文指定図書や読書感想文の書き方についての展示と共に並べ、関連性が伝わりやすいよう気をつけました。同時に、シートに書き込む順番を記載した「つかいかた」の説明書も配布しています。この「つかいかた」に書かれた順番通りにマスを埋めることで、より読書感想文が書きやすくなる、という意図があります。
どちらの配布物も試しに50部ずつ印刷して配布を開始しましたが、初月でほとんど持ち帰られ、追加印刷しました。
「自由研究タイプ診断マップ」を見て、ご自身で「棚を見てきた」と言ってくださる利用者が多く見られました。また、配布用の同マップを片手に持ち児童コーナー内を歩き回る利用者の姿もたびたび見かけ、利用者に書架の位置を知ってもらう一助になったと感じました。
「読書感想文すらすら書ける!書き出しシート」は、複数の利用者から「こういうのが欲しかった」という声をいただきました。特に保護者の方からのお声が多く、読書感想文を仕上げるのに苦慮されている様子を実感しました。今回は一種類だけ作成しましたが、次回の改善点として年代別のシートがあっても良いと感じました。 岩手緊急事態宣言の発令に伴い、8月15日までで当イベントは終了となってしまいましたが、子ども達の夏休みの課題の手助けができたのではないかと思います。