現在位置: トップページ > 児童コーナー催し物ヒント集 > ファイルNo.23「よんでビンゴ!」
掲載日:令和2年2月10日
子ども達が多く来館する長期休暇期間にあわせ、本がたくさん読みたくなるようなイベントを考えました。宿題の合間や待ち時間に、友達や家族との思い出づくりとして楽しめ、図書館へまた足を運びたくなるような、本を使ったビンゴゲームです。ビンゴするとさらに「虫取り」体験ができ、季節のあそびも一緒に楽しむことができます。
ビンゴ用紙は、難易度を分けて4種類作成。いちばん難易度の低いビンゴ用紙は、最も参加者が手に取る可能性があり、このイベントのベースとなるものなので特に入念に仕上げました。だれでも「あの絵本のことだ」と、本のタイトルが思い浮かぶようなビンゴしやすい問題を考えました。まだ読み書きができない幼児も、お家の人と一緒にマスをうめられるのが理想です。
対象年齢は特に設けず、幅広い世代に挑戦してもらえるよう、ビンゴ用紙「かんたん」「すこしむずかしい」は、ひらがなを多くしルビをふりました。
反対に、「むずかしい」「とってもむずかしい」は児童だけでなく、大人にも楽しんでもらえるように、帯出禁止の図書や、図書館の分類にふれた問題も加え、展示資料の利用促進を図ります。
ビンゴになった子ども達に、プレゼントの景品を用意します。今回は夏休みにちなみ、「虫取り」として紙でできた虫を子ども達自身でつかまえてもらうことにしました。
クワガタ・カブトムシ等の折り紙や切り紙を複数種類用意し、後述する虫取り用コーナーにマスキングテープ等で張り付け、設置しました。紙の種類や折り方、大きさをあえて複数用意することで、一度挑戦してくれた子でもまた挑戦したくなるよう工夫をしています。また、虫が苦手な子やあまり興味がない子のために、お花の切り紙や折り紙も虫と同量用意しました。
今回は1ビンゴにつき一つプレゼントを渡しましたが、早い段階で景品の補充が苦しい状況になったため、個数の制限や虫取りに挑戦できる回数等の工夫が必要かと感じました。
虫取り体験をするため、木のオブジェを設置しました。倒れる恐れがあるので、重しを置き、壁や床にしっかりと固定。寄りかかりの注意喚起や、手の届かない場所はスタッフに声をかけるように案内し、安全には気を付けました。目立つオブジェがきっかけで、ビンゴに気付く児童もおり、宣伝効果は抜群でした。
コーナーは混雑時でも対応しやすい、児童カウンターのわきに設営。スタッフが不在になる時間帯は、虫取りコーナーを立ち入り禁止とし、景品の受け渡しは、スタッフが常駐する別のカウンターでの手渡しに替えています。
ビンゴは用紙の増刷、景品制作をくりかえす盛況ぶりでした。
問題には、岩手出身の人が書いた本、4分類の本、展示関連の本など、館内をよく見なければ分からないものがあり、子ども達は一生懸命さがして記入していました。図書館のことをわかってもらう良い機会となったようです。
景品がとても好評で、子ども達は木のオブジェから楽しそうに紙でできた虫をつかまえていました。女の子には花の切り絵や消しゴムハンコでつくった葉っぱの栞が人気でした。競うように景品を取りにくる兄弟もあり、景品が足りなくなる場面もありました。また、景品の折紙や切り絵を自分で作りたいという参加者には、折り紙や切り絵の本を紹介できました。
用紙を持ち帰り、何度も図書館に通いながらじっくりとマスをうめていく参加者もいれば、カウンターで用紙を発見し、そのまま夢中で鉛筆をはしらせる参加者もいました。カウンターに相談にくるケースも多く、子ども達との会話のきっかけにもなりました。
参加した子どもから「楽しかった」「また明日も来たい」という声や、保護者から「おかげで本がたくさん読めたね」「面白い」「いろいろな事を考えてすごいですね」等の嬉しい声をいただきました。